疲れる人間関係ばかりじゃない | Office Aina

「傷つきながら働く人を"0”に!」
厚生労働省人材開発支援事業
「企業内キャリアアップ面談」「人材育成企業内研修」担当

疲れる人間関係ばかりじゃない


と言うことで、いつもダメ上司のことを愚痴っておりますが、
たまには愚痴以外のことを書いてみようと
(珍しいことするから嵐でもくるんじゃないの?)

サラリーマン生活から久しく離れている中で
私には素敵な先輩方がいたんだな、って話です。


メンターのおじさん、ふたり



最近の職場では「メンター制度」なんて言葉が普通に使われるようになりましたが
私が以前勤めていた会社では、そんなシャレたものはございませんでした。

そんな中、自律神経失調症になる前の私には
メンターと呼べるおじさまが二人いたような気がする。


一人目のおじさまはIさん。
今はもう定年退職をされて悠々自適に過ごされている。
時々生存確認のメールや突然お菓子を送りつけたりするような仲。


もう一人のおじさまSさん。
実は早々に天に昇っていってしまってから9年が経つ。


間違いなく、今の私の基礎を作っているのは
この二人のおかげだと言っても過言ではない。
                                      

悠々自適なおじさまIさんは、ユーモアたっぷりの人。
大きな荷物を運ぶときに「手伝いましょうか?」と声を掛けたら
「大丈夫、モテ(持て)る男だから」と笑わせてくれる。

そんなことが日常茶飯事で、Iさんがいるだけで職場が明るかった。

転職組の人ではあったけれど、本当に色んな経験をされていて
飄々とした中にも人情味のある人。



しかも入社して1週間で私と同じく、
ダメ上司の素質を見抜いていた人であって、
誰よりも私の気持ちを理解してくれていた人でもあって。

後に東京に転勤しちゃうんだけど、私の送別会(しかも有志)に
東京から飛んできてくれるような人。


どうやら、Iさんがダメ上司に嫌気がさして「辞めてやる」と考え始めたころに、
なんか私が言ったらしい(本人に記憶なし(笑))

私が放った何気ない一言で救われた、と年下の私に
素直に感謝の言葉を述べてくれるような人。
退職しても上京するたびにランチに連れていってくれる
歳の離れた友人と言うには少し失礼かもしれないけど。


最近はコロナで逢えていないけど、大切にしたい人のひとり。


Iさんが苦手な人は私には扱えて、
私が苦手な人はIさんが上手くあしらっていたので、
お互いに『珍獣使い、猛獣使い』と相手を褒め称え?ながら仕事をしていたのも
今となっては楽しい想い出かな。

早々と天に昇ってしまったおじさまSさんは私に

「社会保険の知識があるから、キャリアコンサルタントの資格を取って、
定年退職する人のサポートをしたほうがいい」だの

「手話を勉強しておけ」だの

これからの私に必要であろうことを先回りして教えてくれる人。
私が採用の仕事の色々を学んだのものSさんからだった。


すごいぶっきらぼうな人なのに、私が退職したあとも、
体調が悪いと言えばお守りを買ってきてくれる実は優しい人。

そして、Sさんはセクハラ対策委員長だったけど、
本人がまあまあなセクハラオヤジで「全部セーフ」なんて
笑いながら仕事をしていた(Sさんの名誉のために言いますが、
セクハラについてはきちんと対応されていました)


今私がしている仕事は、このSさんが「定年退職後にやりたい」
と話してくれていた仕事に近いと思う。

もしかしたら天国から
「俺ならもっとやれるけどな」か
「田上の好きなようにやればええんちゃう」って
やっぱり、少しぶっきらぼうに言われているかもしれないけど(笑)



今があるのはこのふたりのおかげ


この二人のおじさまが私のメンターだったから、
私はいま、大学生の就活支援を仕事にしていると思う。

まだまだだけど「おおらかに緩く仕事をしていきたい」とも思うようになった。
本当にこの二人に出会っていなければ、今何をしているのかわからない。


もちろん、私自身が自律神経失調症になったこともあるけれど
Sさんからの「キャリアコンサルタントの資格を取れ」と言う言葉がなけば
この仕事について調べようと思わなかったかもしれない。


Iさんなんて私と一緒に働いて期間より、退職してからの方が長いのに
未だにご縁を大切にしてくれている。


そして、「田上さんがあのとき声をかけてくれたから」の
ひと言が私にとっては今の仕事を続けていく糧になっている。

社交辞令だったのかもしれないけど、
「人の役に立てたんだ」という嬉しさを持つには十分な言葉だったように思う。


そしてこの二人に共通しているのは、
人との付き合いにお金の糸目をつけないこと、かもしれない。
                                       
金払いがいい、と言う理由ではなく、
相手への期待や心配をしっかりと受け止めるための時間にお金を遣う人たちだなぁ、と。

例えば、ランチをおごってもらったとして、
「ご馳走様でした、出世払いで返します」なんてやり取りをするんですけど、
「おう、待ってる」なんて言われたら、何だか頑張ろうって思えると言うか。


人を育てるためにお金を遣える人なんだな、とその時も思ってた。


今の私には後輩もいないからなかなかそんな機会がないんだけれど、
人との縁を大切にするということだけは心掛けることができるなぁ、と。

相手のことを思いやる、楽しく仕事をする、ときにはアドバイスもする
そんなメンターなおじさん二人がいなければ、本当に今の仕事に就いていたかは怪しい。


どうしても嫌な上司の方に目が行ってしまって
体調を崩すところまでなってしまったけれど、
私にはとても大切は人たちがいたんだな、と

今になって気付くことが多くなってきたのは歳を取ったからなのか!?

ダメ上司については私のキャリアチェンジのきっかけになったので
少しは感謝しているけど、
このふたりのおじさんたちには感謝してもしきれない思いでいっぱい。

まだ学ぶことはたくさんあるけれど、このおじさんたちの良いトコロを真似して
成長していきたいな、と思う。

2021年10月4日 | カテゴリー: ダメ上司, 職場のストレス

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